台湾|観光向けではない朝市/草屯という町(南投県草屯鎮)

台北や台南などの都市部の市場は観光者向けのものが多い。「楽しい、おいしい、かわいいものが売ってる」という言葉を聞いても、否定はしないけど、諸手を挙げた全肯定できなくなってしまった自分がいる・・・。そう、ここに来てからは。



旅行サイトにも載っていないであろう山間の町、南投県草屯鎮(ツァオトゥン/そうとん)にある朝市。白黒で撮影したら、昭和30年代の日本みたいな妙なレトロ感が出ちゃったけど、2006年です。まさに庶民の台所、これも台湾の市場の姿です。

南投県は、台湾で唯一海に面していない県。草屯は、南投県の北東に位置し、かつては台中市から南投県への玄関口、プーリーと鹿港を結ぶ交通の要衝のまちであったそう。開拓者が内陸部へ進出する際、ここで休憩をしたり、草履を買い替えたりする場所でもあったとか。


人口は約9万人で、南投市に次いで2番目に大きな都市であり、国内の「鎮」では最も人口が多いそうです。交通の往来も激しく、場所によっては結構渋滞します。台北からは長距離バスに乗って南に下ることおよそ3時間。草屯は地方という感じの町ではあるけど、朝から非常に活気にある町でした。


 

台北と違ってすごいカオス。日本語表記も全く見かけません。
中国語も聞こえてくるけど、台北よりも台湾語が聞こえてくる量が多い気がします。ここでも、日本語話せる人や勉強している人もいて、日本統治時代の建物も結構多く残っています。



市場には、朝ごはんになるようなものもありましたが、観光客向けではないし、食材調達がメインな感じでした。


こんな大きいもぎたてのパイナップルが、1個30元?!


とにかく中部は農産物の種類も多いし、値段もびっくりするくらい安いです。
日本に持って帰れないのが残念なくらい。
それと、バイクのエンジンの音も活気の良さを演出しているといえばそうなのですが、みんな歩くように無秩序にバイクで走る、原チャリの2ケツは当たり前、歩いて手押しするなんてことはしない。轢かれそうで怖い!!!

 

朝市で賑わうこの場所も、夜は誰も歩いていない・・・。コンビニはあるけど、屋台で何かつまみたい・・・と思ったら、目抜き通りに揚げ物屋さんの屋台が! 

 

脂っこくなくて、サクサクしていて、めっちゃ、おいしかった!!!
草屯でこのトラックを見かけたら、「買い」です(笑)。今度いつ会えるかなあ。 

夜市もあるにはあるのですが、朝市とは全然別の場所にあるらしく、台北や台南の夜市と違って、なかなか濃いらしいです。本物のハムスターのUFOキャッチャーがあるんだって・・・。

ちなみに、南投県には日月潭など、台湾有数の観光地があり、パンフレットを作成したりなど、少しずつ日本人観光客誘致を試みているところです。ただ草屯は、日本人好みの見どころがどれだけあるのか・・・。日本語も台北市内ほど通じない、バス代は安いけど時間がかかる、草屯周辺を回るにもバスを乗り継ぐことになり、休みがとりずらい日本人にとっては、まだまだハードルが高いのかなと思います。気のいい人が多いので、過ごしやすかったけれど。

今後、新幹線ができれば台中まで来られるので変わってくるのかなあと。
がんばれ南投!がんばれ、草屯!


パンフレットの日本語が、何だかぶっきらぼうな感じだったり、命令口調になっていたり。たとえば、「サトウキビは齧って飲め」とかワイルドな指南もあって面白いのですが、統治時代の日本人が台湾の人たちに対してそういう言葉を向けていたという証でもあり、複雑な気持ちになります。
でも、昭和一桁世代の人たちや、日本語を習っている若い人たちはとても丁寧できれいな日本語を使っています。


*     *  *   *
【編集後記】
余談ですが、台北からの南投県に向かうバスは、1時間もしないうちに風景が大きく変わり、田園風景が広がります。実際のところ、のどかな風景ばかりでなく、ちょっとディープな風景も。
写真には納めていませんが、少し大きいバス停付近には檳榔売りのお店があり、欠けている歯が赤く染まったおじさんの姿や、露出度の高い格好をした女性たちの姿がありました。2002年頃から、台北市を皮切りに規制が始まり、北部ではお見かけしなかったけれど、中部ではまだまだ行き届いていないのか、まだ堂々と売っているところもあるようです。特に、夜の幹線道路沿いでは、長距離トラックの運転手さんなどが眠気覚ましに買うことが多いのだとか。噛んだときに出てくる赤い唾液は体に悪く、飲み込んではいけないため、道端に吐き捨てることになります。知らないと道端に赤いものを見て「血!」とびっくりしますが、事情を知るとまあまあ驚かなくなりますよね。一応、吐き出すのも罰金の対象らしいのですが・・。
檳榔のそのものがよくないというより、種子を何かの葉で巻いてあり、その組み合わせがよくないという説もあり。ただあの風景を見てしまうと、「よからぬ嗜好品」というイメージにつながっているのもうなずけます。
台湾だけでなく、特に東南アジアでは珍しくないようですが、見たことがなかったのでバスの中からでなければ、目のやり場に困っただろうと思います。
これも、アジア旅行って感じ?



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