Thailand|王宮寺院(3):ワット・ポーの本堂/仏像の手の形

本堂は、東西南北に小さな寺院が建てられ、外回廊と内回廊によって二重に取り囲まれています。順路が決められてないので自由に観光できますが、迷いそう。特に日本人は、線や矢印に慣れ過ぎているので。



回廊は祈りの場でもありました。

 

四天王の仏塔 (Phra Maha Chedi Si Ratchakarn)
現・チャクリー王朝のラーマ1世から4世までの歴代王のシンボルとして建てられているもので、遺骨が安置されているわけではないそうです。
緑が1世、白が2世、黄色が3世、青が4世だそうです。あれ?5世以降はどうしたんだろう?と思ったら、今後は同様の仏塔は必要ないというのラーマ4世の命によって作られなくなったのだそう。





本堂と仏像について
こちらが本堂。アユタヤ様式の建築ですが、色々な様式のものが敷地内にひしめき合っています。本堂を囲む回廊は二重になっており、外回廊には立像244体、内回廊には坐像150体並んでいます。


これらの多くは熱心な信者から寄進されたものだそうで、大きさや衣装にバラつきがあるのは、そういうわけだったのですね。



 

お顔や体形もみんな違い、これだけ並べられると立ってるか座ってるかとか、印相(手の形)とか気になってきます。

  • 立像:立ち上がり、人々を救おうと積極的に働きかけている仏様の姿。
  • 坐像:瞑想の修行中の姿や説法をしている姿。


右手を上げ、左手は下げているものが多いですよね。
その逆や、両手を上げている仏像って日本では見ないような・・。

  • 右手:人々の恐れを取り除き、安心感を与える「施無畏印(せむいいん)」。
  • 左手:人々の願いに応じる「与願印(よがんいん)」




片手の手を下し人差し指(もしくは中指)で地面に触れている形は「降魔印(ごうまいん)」または「触地印(しょくちいん)」という、悟りを得たお釈迦様が悪魔を退けたお姿だとか。
お釈迦様が悟りを開くその瞬間、悪魔が邪魔をしてきたそうですが、この降魔印を組んだところ地の神が加勢し、悪魔は退散。無事悟りを開けたという逸話から来ているそうです。



日本の仏像ではこの印を組む像はあまりないとか・・、言われてみれば・・。
日本も仏教があるのに、知らなかった、気づかなかった!


butsuzo link:
【3分でわかる印相・手印とは?】種類や意味、ポーズをわかりやすく解説!

https://butsuzolink.com/te/




この像の左側はマルコ・ポーロだそうです。


アジア圏について調べたり、旅したりすると名前は出てきますが、マルコ・ポーロってタイを経由してたっけ??

タイル細工がとてもきれいです。



僧侶について
タイでは、僧侶は人々から大変敬われています。
王宮では僧侶をみかけることはありませんでしたが、ワット・ポーではお見かけします。タイでは、仏門に入ることは非常に名誉なことなのだそう。
日本のように「職」として僧侶になるのとは事情は異なり、タイでは「前世で徳を積めば来世で幸せになれる」という考え方がベースにあり、「出家=修行、一人前の証」であり、職業にするかどうかは別なのだとか。

戒律も厳しく、女性には一切触れてはいけないため、街中や乗り物で見かけても、敢えて距離を置くことが大切なのだそうです(僧侶の方から距離を置いていると思いますので、むやみに近づかないように、とのことです)。



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