東京|大正時代の建築でお蕎麦:虎ノ門 大坂屋 砂場(港区虎ノ門)

とにかくいつも混んでいてなかなか入れなったお蕎麦屋さん「虎ノ門 大坂屋砂場」に行ってきました。1972(明治5)年、砂場本家「糀谷七丁目砂場藤吉」の暖簾分けで創業。虎ノ門という場所柄、幕末の三舟「山岡鉄舟」「高橋泥舟」「勝海舟」にも贔屓にされてきたそうです。


 現在のお店は、1923(大正12)年に建てられ、関東大震災や第二次世界大戦などの被災を免れました。また、近年の再開発では、愛宕下通りの道路拡幅工事の際に建屋を曳家で4m移動したものの、建物の風格は失われていません。店主さまも、現在ではもう6代目だとか。

 

ビル群の中にあるというか、周囲はビル群になってしまった。


 蕎麦の歴史はよくわからなけれども、江戸から続くそば屋といえば、砂場、藪、更科が代表的老舗。中でも大阪発祥の砂場は最も古く、大阪城築城の工事用の砂利置き場のそばにあったことから「砂場」と呼ばれるようになったとか。

 


 

いつ頃、「砂場(大坂)」が創立されたのかについては、諸説あるそうです。
ひとつは、大坂城築城に「和泉屋」という菓子屋が資材の砂置き場に蕎麦屋を開店したことに始まり、その後、徳川家が天下を統一した際、江戸(東京)に下り「大坂屋砂場」の営業が始まったという説。もうひとつ有名な説は、大坂城築城開始の翌年の1584(天正12)年に開店した「津国屋」だという説。

他にも説があるかもしれませんが、この2つの説から考えると、大阪城築城の時代から21世紀半ばの令和まで続いている500年以上続いていることになります。すごいことである一方、豊臣秀吉はすごく昔の人だと思っていましたが、そうでもないような錯覚をしてしまいます。老舗看板のすごさです。

 

こちらのお店では、創業の際に旧大名家「阿部家」の敷地の一部を譲り受けたそうです。以来、150年以上。明治、大正、昭和、平成、令和と5世代をお店守り続けています。

 

 

店先では、ビル群の中にあるとは思えない画像が撮れました。 

 

 

 

人気メニューは海老天蕎麦や納豆蕎麦だと聞いていましたが、あまりお目にかからない「明太子と湯葉」のお蕎麦を。つゆに少しとろみがある分、なかなか冷めないし身体も温まります。冬にはいいですね。


お酒もいろいろありました。


虎ノ門 大坂屋 砂場
URL:https://www.toranomon-sunaba.com/

  • 虎ノ門駅より1番出口より徒歩3分
  • 新橋駅日比谷口改札より徒歩8分
  • 霞ヶ関駅C2・C3出口より徒歩5分

すごい立地ですよね。とにかく人気店で何度かトライしても入れませんでした。時間帯にもよるのかもしれませんが、暑かろうが寒かろうが、外には順番待ち数組が普通でした。1人か2人ならともかく、3人以上だとなかなか席が空かず。抜け駆け的に夕方ひとりで行っても10分待ちでした。


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