東京|二・二六事件など歴史の舞台:旧軍人会館/九段会館

 九段のシンボル的な建築のひとつ「九段会館(旧軍人会館)」、独特の雰囲気がありますが、昭和御大礼記念事業の一環として計画され、建設の際には昭和天皇からの御下賜金もあったそうです。ここだけ異空間感じです。

1936(昭和11)年に起きた「二・二六事件」の司令部が置かれた場所でもあり、その翌年には、清朝最後の皇帝の弟・愛新覚羅溥傑(ふけつ)と嵯峨浩(さがひろ)の婚礼が行われたりもしているので、おめでたい意味でも歴史的です。


世界史の窓:二・二六事件
https://www.y-history.net/appendix/wh1504-060.html

関西学院大学:愛新覚羅溥傑家資料
https://www.kwansei.ac.jp/museum/works/category/history/fuketsu

終戦後は国有化したもののGHQに接収され、1957(昭和32)年1月まで連合軍の宿舎として使用されていたそうです。接収が解除されてからは、結婚式場やイベントホールとしてお馴染みでした。


老朽化が進み、2011(平成23)年、専門学校の卒業式の最中に東日本大震災が発生。天井仕上げ材の一部崩落で2名が死亡、26名の方が重軽傷の大事故が。それ以来、営業は終了、閉鎖されています。
お亡くなりになった方のご冥福と、ご遺族、関係者の方々の心身の回復をお祈り申し上げます。

取り壊しが決まり、地上17階建て(高さ約75m)の複合ビルに建て替え、2022年度中に開業する計画とか。建築様式は残すそうですが、どの程度、どんなふうに残すのか、現時点では公表されていないようです。



多くの人の予想では、KITTE(旧東京中央郵便局)のように、高層ビルを建てて、表面だけお飾り的に(腹巻みたいな感じにして)残すのではないかとささやかれていますが、さて、どうなるか?

こういうのって、もう造れないよなあ。建て替え後、別途記事にできればと思います。


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