静岡|水路がある風景(2):源兵衛川/桜川

 ひたすら水路の写真を貼っていきます。水路は浅いので落ちても大丈夫そうとはいえ、やはり靴を濡らしたくないので、水路上に作られた木製の歩道と置き石の上はあまり歩きませんでした。踏み外しそう(^^;

 

こちらは源兵衛川。意外なことに、源兵衛川も湧き水ポイント自体が減っていて、工場排水を放流しているのだとか。

 

源兵衛川は、楽寿園の小浜池の富士山の伏流水による湧水が水源。灌漑用水路として、中郷地区の農業用水のために、流路の一部が人工的に作られた川で、長さは1.5kmほど。先にある温水地に注いでいるそうです。

前記事の蓮沼川同様、源兵衛川も人口増加による水道使用量過多や企業の水の汲み上げなどが原因で水量が激減し、川の汚染や悪臭もひどかったそうです。平成に入ってから、この河川の流域は農林水産省の「農業水利施設高度利用事業」の一環として公園事業指定を受け、14億3千万円の事業費により流域が整備され、水は東レの三島工場の協力で、1次冷却水を流すようになったのだとか。

これで安心したいところですが、タワーマンションをどんどん建設しているので、水道水や生活排水などの悪影響も心配されています。

 


 

源兵衛川沿いにある三石神社の境内には、大きな鐘突き場がありました。
江戸時代、宿場町だった三島の宿に時を知らせていたことから「時の鐘」と呼ばれています。地元のご年配数名から「これは絶対撮ってよ!」とお声をかけられたので、地元の人たちにとっては、かなり思い入れがあるようです。

 

 

寛永年間(1624~1643年)に鋳造され、1761年(宝暦11)年にさらに大きなものに取り換えられたそうですが、太平洋戦争の末期になると「鉄の供出」のため、鐘も供出されてしまったとか。現在の鐘は、1950(昭和25)年に市民有志によって造られたものなのだそう。時計が身に着けられるほど身近なった今でも、鐘は鳴らされているとか。

今年は2024年なので、ちょうど400年前ですね。


  川が流れているところは都内にもあるけど、どこを見てもきれいというのに感動。


水量が多くて線路の下には潜れませんでしたが、線路の下は撮影スポットらしいです。走っているのは、駿豆線。

 

 

ずっと水路沿いを歩けるわけでなく、住宅街を通りながら、こんな風景も見られました。

 

 






こちらは桜川。源兵衛川とは異なり「菰池公園」を水源とし、「白滝公園」を経由して「三嶋大社」へと続く小川で、太宰治など三島ゆかりの文学者達の文学碑が並び多んでいます。ドラマ「ごめんね青春!」などのロケ地としても使われたとか。


 毎年2月下旬~3月は桜川源流域の湧水が減る季節のため、川底が一部見えるほど水量が極端に減ることもあり、数年前にはまったく水がなくなったこともあったとか。やはりこちらもくみ上げによる渇水の問題がありそうです。源兵衛川の場合、東レの処理済みの地下水が放流されているものの、こちらにはそういった対策はされていないとのこと。


水路のある町っていいなと漠然と思っていたのですが、訪れてみてきれいな水路を保つこと、きれいな水が当たり前だと思わないことなど、その大切さや難しさも見えてきます。とはいえ、住むなら三島っていいな、中でもこのあたりがいいなあと思いました(生活の利便性を考えると、おそらく三島広小路駅に近いあたりがよいかもしれないけど。)


 

 

2020年、コロナ禍が長引きそうだと感じた人たちは早々に都心を離れ、在宅勤務+新幹線通勤ができるエリアに家を借り、様子を見てマンションや戸建てを買ったりしていました。近頃では在宅勤務を減らす方向に戻す企業も増えていて、「えー、買っちゃったのに」という騒動もあるとか。

三島や熱海あたりなら新幹線通勤になっても時間はそれほどかからなとはいえ、1カ月の定期代が93,930円(2024年10月時点)。大手企業でないとここまで出るかどうか。また生活に車は必須だし、地方暮らしは意外とお金がかかるかもしれない。

 ・・・・なんて、引越す予定があるわけではないけど、旅先で「ここに住んだら」と考えるのは楽しいですよね。



梅花藻がきれいでした。
この梅花藻もきれいで豊富な水があってこそ。水量が減ると表面に色々なものが付着し、浄化作用を発揮できないのだそう。


このきれいな水路がずっと保たれていることを祈りつつ、水と緑に癒されたくなったら、また来ようと思います。


 

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