2025-09-15

静岡|伊豆白浜海岸(下田市)

東京から行きやすいエリアの中で、一番砂が白い(かもしれない)ビーチ「下田白浜海岸」にちょっと寄ってきました。前日の夜は大雨だったから、まだ雲も多く海も少々荒れていて、濁りもあるけど、それでもきれいで、”都会を抜けた”感があって来てよかったです。

後で書くけど、思い出もあるしね。

 

他の記事でも書いたけど、南伊豆は車社会。バスも通ってはいるものの、都会や都会への通勤圏みたいにあるはずもなく。というより、駅前からしてこんな感じです。 

伊豆急下田駅のオブジェ。下田はペリー上陸の地として知られています。

 

駅ビルはないけどすぐ後ろには山もあり、商業施設もあり。

 

 


年間の平均温度が17℃という温暖な気候ゆえか、生えている植物も何だか種類が違うし、何より緑が濃くて、葉っぱモリモリです。 そして、駅前のお店(といっても数は少ない)に、昭和の海水浴場を思い出させるお店が。子供の頃に連れてきてもらった江ノ島とか城ケ崎とか、こういうお店があったような。ちょっと懐かしい感じもします。

 

 

バスやタクシーで。白浜海岸へ行くとしたら?
バスなら「伊豆急下田駅よりバス15分、乗り場/9番・ 白浜行き」に乗ればよいとのことですが、バス乗り場は駅前にたくさんあるけど・・・

 

 どれも本数は少ないです。
 

 

 
ニッポンレンタカーとニコニコレンタカーの営業所があったので、シーズンオフの平日なら、レンタカーも借りやすいかも?
今回は連日の酷暑と仕事の忙しさが祟って疲労感が強い上に、突発的に訪れたために、土地勘のない場所で運転する元気がない・・というわけで、車社会でタクシーとバスを使うというチャレンジです。


海辺の横断歩道。歌詞に出てきそうですよね。

ちなみに、電車、バス、タクシー(一部を除く)は、Suicaが使えます。
同じ静岡県でも三島に行ったとき、熱海以西はSuicaは使えなかったので(降りるときは窓口でSuica精算が可能)、伊豆半島の先端の方で使えるとは意外でした。
いつもより多めに現金を持ってきたものの、結局Suicaに取り込まれることになりました。
※ただ、JR東日本で利用したときのようなJREポイントはつかないとか。

一応、帰りのバスの時間を見てみたら・・・・・うわあ・・・

 

とりあえず、無事到着。
風は少しありましたが、すごーく爽やかでした。しばらく浴びていたい感じ。
伊豆白浜海岸は700メートルくらいあるので、今回は端から端までは行けず、本当にこのバス停付近のエリアのみ散策です。

 

 

 

波打ち際へ。
今回来たときは、満潮を過ぎてまだ間もなかったため、砂浜は狭かったけれど、本当はもっと遠浅な感じです。 

 

   

潮位グラフと見ると、満潮・干潮って単純ではなくて、満潮はほぼ同じような感じだけど、干潮時の引きの強いときと弱いときではこんなに違うんですね・・・。 

 

お出かけの際、海に入らないのなら、天気がよいことに加えて干潮時がいいのかしれません。

Surf Life「潮見表」https://www.surf-life.blue/weather/tide_level/

 

同じ海岸でも砂が白いというだけで、気分が上がります。
それにしても、何でこんなに砂が白いんだろう? 

伊豆半島が形成される前の海底火山時代に堆積した火山灰や軽石、そして貝殻などが波によって細かく削られ、再堆積してできたもの。特に、透明な砂粒である火山ガラス(ガラスの原料にもなる珪砂)と、貝殻の破片が混ざり合っている。


とのことでした。
普段から割と風が強いんだろうなあ。一部にこうした風除けが設置されていました。強い風雨で目の前の道が砂だらけになったり、2008(平成20)年の台風では。砂が飛ばされ岩が剥き出しになってしまったエリアもあったそうです。


気候変動や台風による越波被害が繰り返されているため、養浜をしているそうですが、伊豆半島沿岸は、太平洋に面して外洋波が来襲するので、一言に保全といってもなかなか大変そうです。特に最近の台風の数も威力も昔とは違いますしね。

 

下田は漁業と観光の町というイメージですが、観光でいえば、1961(昭和35)年の伊豆急行開通を機に増加し、ピークは1987(昭和62)年度で626万人余、それ以降は減少傾向していき、2009(平成21年)度には半減し、300万人を割ってしまったそう。さらに2011(平成23)年の東日本大震災の影響でさらに減ってしまい、238万人くらいまで落ち込み、それ以来大きく回復することはななく、今にいたるのだとか。
観光で生計を立てている人が多いから、職安に長蛇の列ができたり、仕事を求めて人口が流出したりと本当に大変な時期もあったそうです。
わずか20年くらいの間に観光客がそこまで減ってしまうと本当に何と言っていいか・・・。お金がまわってこないとこの美しい海岸も保全もできないけど、保全をしないとお客さんも来なくなってしまいます。
以前、ワイキキビーチの侵食と養浜について書いたけど、ハワイ旅行が高いわけだ!と納得しつつ、今の日本にはそんなお金があるかというと???。なので、海外には行きにくくても、白浜なら来られるよねってことで、今度はゆっくり来たいなと思います。

 

目の前には「ホテル伊豆急」。
今度白浜に来たらここに泊まりたい。
泊まった方のブログやNote、参考にさせていただきます!

 

「貝の博物館」は閉業していました。


実は、30年以上前にここに来たのですが、建物などが増えるでもなく、風景はほとんど変わっていなくて驚きました。残念なのは白浜観光さんも貝の博物館さんも、閉業してしまっていたこと。
いつか変わってしまうであろう風景やお店を記録として撮っていると、ほんの数年でマンションが建ったり、建物も建て替えられていたり、リニューアルして「変わったなあ」というのがほとんどなのですが、ここでは見覚えのある物ばかりで・・・・・。 

またここに来たら、もっと写真を撮って、今度は遠浅の海岸とか、他のエリアも回ってみたいと思います。

 

*  *  *  *  *
【編集後記】 
すごく久しぶりに来たのだけど、私にとって思い出のあるラッキープレイスのひとつなので、あまり変わってないことが嬉しいような、もっと発展していて欲しかったような。でも、すごく思い出がある場所だから、本当に来られてよかった。

私が30年ちょっと前に来たときのこと。
たまたま会社の同期が仕事に恋にすごく悩んでいた時期。同じビルにいるのに部署やフロアが違うとなかなかゆっくり話せなかったので、一緒に食事して帰る約束をしていました。でも、当時は金曜日の夜はどこに行ってもカップルだらけというか、カップルで過ごすのが当然みたいな空気でした。それで余計落ち込むならうちに来て飲もうよ、何なら泊まっていきなよ、みたいな話になったはいいけど、狭いアパートで悩み事を話しているとそれはそれで落ち込ませてしまいそうな気がしますよね。
じゃあ、ドライブしよう、車の中で話を聞くよってことになって、仕事帰りのスーツでドライブするのも窮屈だから、スウェットとTシャツを貸して楽な格好に着替えてもらい、車で走っていたら、湘南に行こうか!となりました。
いろいろ買って食べながらドライブしてると案外すぐに着いてしまったので、熱海へ行こうか、日帰り温泉とかあるよねなんて話しててたのに、開放感から勢い任せにどんどん伊豆半島を南下。

スマホもない時代、この先走って何があるか調べることもできませんでしたが、同僚が途中に「海辺の露天の温泉あるはず。雑誌で見た!」というので、北川温泉へ。それで気分よくなったというか、気が大きくなって、交替で運転し、行けるところまで行こうよってことになり、着いたのがこの場所でした。
まだ人がいない海に膝まで浸かって、バカみたいにはしゃいで、砂浜でゴロゴロ寝転がって。同僚も私もここに来て何だかすっごくすっきりして、もっと強くなれるというか、変な我慢をやめる力をもらったような気がします。

彼女は戻った翌日、久々にぐっすり眠ることができ、起きてすぐにその悩みのタネだった彼氏に別れを切り出したそうです。2か月後に会社にも辞表を出しました。
女性は誰かに幸せにしてもらうものだという風潮の中、プロポーズを待ち続ける人事部の女の子から、ベンチャー企業へ転職し、ひとつの事業部を立ち上げ、その後役員へ。
転んで転んで行き詰ったことをきっかけに「自分はどう生きたいのか」を考えて、大きな方向転換を図った彼女の強さを思い出しました。

よかったなあ、何かドラマみたいだなあ。それにしても若かったなあ、すごい元気があったなあ。そんな思い出がある場所でした。
転地療法とまでは言わないけど、喧噪から離れてみたいとき、こういうところに来るのもいいと思います。また年齢を重ねると、そんな思い出がある場所があるってすごく嬉しいものですね。


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